はじめに｜静かなる上昇と共に、仮想通貨市場に再び資金のうねり
2025年4月24日、仮想通貨市場は穏やかな上昇基調にあります。
大きな乱高下はないものの、ビットコインは9万3,000ドル台後半を維持し、静かながらも強い足取りを見せています。
特に注目すべきは、以下のような動きです：
- ビットコインETFへの資金流入が今年最大を記録
- Solana関連の大型資金調達が相次ぐ
- TRUMPミームコインが大統領主導のイベントで急騰
- ロシアなどで国家主導の仮想通貨取引所構想が進展
こうしたトピックは、価格変動だけでは捉えきれない「裏の流れ」を示しています。
本記事では、世界各国の主要メディアが報じた最新の仮想通貨ニュースを広くピックアップ。
詳細な分析ではなく、「いま話題になっていること」を多角的に知ることを目的としています。
市場の“今”を俯瞰できるよう、視点を広く取り上げています。
主なニュース
ビットコインETFに9億ドル超流入、年初来最大規模に
2025年4月23日、ビットコイン関連ETFに対する1日あたりの資金流入が9億1,200万ドルを記録し、年初来最大規模の流入となったことが複数メディアで報じられました。これは機関投資家による市場回帰の強い兆しと見なされ、ビットコイン価格の下支えにも寄与しています。
この流れはARK、BlackRock、Fidelityといった大手ETF発行体による動きと連動しており、ETF市場全体の活況が市場心理にポジティブな影響を与えていると評価されています。
出典：
▶ Bitcoin ETFは1月以来最大の資金流入を記録（Bitcoin.com）
▶ Bitcoin ETFs Attract $912 Million in Single-Day Inflow（CryptoSlate）
▶ U.S. Bitcoin ETFs Surge with $912.7M Inflow（The Defiant）
Solana関連銘柄に再注目、DeFi・財務戦略での積極活用広がる
Solana関連の機関投資が加速しています。4月23日、Sol Strategiesが5億ドル規模のコンバーチブルノート発行を発表し、その全額をSOL購入に充てる計画を明かしました。また、同社はDeFiエコシステム構築を目的に既に3,440万ドル相当のSolanaを保有しているとされます。
この戦略は、財務運営において仮想通貨を中核資産と位置付ける潮流を象徴しており、Solanaのネットワーク価値にも直接的な影響を与えています。
出典：
▶ Sol Strategies Secures $500M From ATW Partners（The Defiant）
▶ ソル・ストラテジーズ、最大5億ドルを資金調達（JinaCoin）
▶ Sol Strategies Raises $500M in Convertible Notes（CoinTelegraph）
▶ Defi開発企業がSolanaトークンを1,150万ドル分取得（Bitcoin.com）
TRUMPミームコイン急騰、トランプ氏の晩餐会報道受け70%以上上昇
2025年4月23日、ドナルド・トランプ大統領が「TRUMP」ミームコイン保有者上位220名を晩餐会に招待する計画を発表しました。これを受け、該当コインは短時間で70%以上の急騰を記録。その後も高値圏で推移しています。
この発表は単なるミームの枠を超え、仮想通貨と政治との交差点として各方面で話題を集めています。なお、この動きは同日複数メディアにて大きく取り上げられ、ミームコイン市場全体のトレンドに影響を与えています。
出典：
▶ TRUMP Coin Jumps 70%（CoinDesk）
▶ トランプ氏との食事権？仮想通貨$TRUMPが発表受け70%高騰（CryptoTimes）
▶ Trump to Host Dinner for Top TRUMP Holders（CoinTelegraph）
▶ TRUMPとMELANIAミームコイン、DCディナー招待で急上昇（Bitcoin.com）
▶ Trump Dinner Sparks Memecoin Surge（Decrypt）
▶ Trump Memecoin Surges 60% After Dinner Unveiling（The Defiant）
ビットコイン及び主要なアルトコインのニュース
ビットコイン、9.4万ドルで粘る｜ETF好調、ドミナンスは63.5%
2025年4月23日のビットコインは、以下のように堅調な値動きを見せました。
- 始値：$93,442.2
- 高値：$94,462.6
- 安値：$91,963.4
- 終値：$93,697.7
- ドミナンス（市場占有率）：63.5%（Investing.com調べ）
9.4万ドル付近での粘り強い推移は、ビットコインETFへの資金流入が背景にあると分析されています。特に4月23日には1日で9億ドルを超える流入が報告され、2025年最大の規模となりました。さらに、先物市場での流動性も過去1年で最高水準を記録し、機関投資家の活発な取引が影響していると考えられます。
出典：
▶ Bitcoin Futures See Largest Liquidity Surge In A Year（Bitcoinist）
▶ Bitcoin ETFs Drive $951M Crypto Inflows（BlockchainReporter）
▶ Bitcoin ETFは1月以来最大の資金流入を記録（Bitcoin.com）
イーサリアム、採用事例が後押し｜1,795ドルまで回復
イーサリアム（ETH）は4月23日、前日比+2.53%で終値1,795.4ドルを記録。ネットワーク活動の増加や、大手企業による活用事例の拡大が価格回復の背景にあります。
特に注目されているのは、Immutableとの連携によるゲーム分野での活用、およびEthereum Foundationが研究開発に重きを置く姿勢へとシフトした動きです。これらが市場の信頼感を押し上げる一因となっています。
出典：
▶ Ethereum Network Activity Spikes As Price Rallies（Bitcoinist）
▶ Ethereum Foundation Shifts Focus to Innovation and Research（CoinTurk）
XRP、.2を突破｜出来高急増と政治的シグナルも後押し
XRPは4月23日、+0.62%の上昇で2.217ドルを記録しました。先物市場での未決済建玉（オープンインタレスト）が急増し、取引の活発化が確認されています。
また、米国内外での政治的発言が、XRPの利用可能性に対する期待感を後押し。トークンの実用性に対する市場の見方が好転している兆候といえます。
出典：
▶ XRP Futures Open Interest Surges by 32%（CoinTelegraph）
▶ Investors Rally as XRP Surges to $2.22（CoinTurk）
その他のアルトコインニュース
★SUI、44%高騰で10位台目前｜時価総額で上位へ浮上
SUIトークンが過去24時間で+44.44%と急騰し、時価総額ランキングでも10位台に迫る勢いを見せています。出来高も大幅に増加しており、市場全体での注目度が一気に高まっています。主な要因は、新規ユースケースの拡大やDeFi関連プロジェクトとの統合が進んでいることと見られます。
出典：
▶ Sui Crypto Price Recovers to $2.1（BlockchainReporter）
SHIB、14%上昇で注目の的に
ミームコインの代表格であるShiba Inu（SHIB）が、24時間で約14%の上昇を記録しました。SNSを中心としたコミュニティ活動の活発化が背景とされ、取引所での出来高増加も確認されています。
出典：
▶ Shiba Inu Shows 14% Growth（Investing.com）
ADAとLINKも+14%超の上昇｜NFT関連需要か
Cardano（ADA）とChainlink（LINK）もともに14%以上の上昇を記録。特にNFT（非代替性トークン）関連プロジェクトとの統合や、スマートコントラクトの利活用拡大が期待されています。DeFiとNFTの中間領域での需要が、アルトコインに広がりを見せています。
出典：
▶ Cardano, Chainlink Surge（Investing.com）
AVAX、ETF関連ニュースで再評価
Avalanche（AVAX）に関するETF関連のニュースが再浮上しています。4月23日、米証券取引委員会（SEC）がVanEckによるスポット型AVAX ETFの申請を正式に受理。これによりAVAXは機関投資家への訴求力を増し、価格も上昇基調を示しました。
出典：
▶ VanEck’s Spot Avalanche ETF Filing（The Defiant）
Zoraのエアドロップに混乱発生｜事前通知に課題
NFT関連プロジェクト「Zora」が実施したトークンのエアドロップにおいて、事前アナウンスの不備や不透明な配布基準が混乱を招いています。SNS上では「一部にのみ通知があったのでは」との指摘もあり、今後の透明性改善が求められる状況です。
出典：
▶ Zora’s Token Airdrop Sparks Confusion（The Defiant）
その他のニュース
米SECがCoinbaseに対する訴訟を一部取り下げ
米国アラバマ州は、Coinbaseに対するステーキングサービス提供に関する訴訟を取り下げました。この動きは、SECをはじめとする規制当局が仮想通貨業界との協調路線に転じつつある兆しとして注目されています。規制の明確化と共に、取引所にとっての法的安定性が徐々に高まりつつあります。
出典：
▶ Alabama Drops Staking Lawsuit Against Coinbase（CoinTelegraph）
ロシアが国家運営の仮想通貨取引所を計画中
ロシア財務省は、「高度な適格投資家」限定の国家主導仮想通貨取引所の設立計画を正式に発表しました。暗号資産を国策に組み込む動きは、エルサルバドルに続く象徴的な一歩といえます。国家レベルでの制度設計が進むことで、グローバル市場における競争環境も大きく変化する可能性があります。
出典：
▶ ロシア中央銀行、仮想通貨取引所を設立へ（CoinPost）
▶ Russia’s Finance Minister Announces National Exchange（The Defiant）
ソフトバンクやTetherが42,000BTCの保有計画を発表
4月23日、ソフトバンク、Tether、Cantor Fitzgeraldが支援する「21キャピタル」が、最大42,000BTCを保有するビットコイン投資会社として設立されることが発表されました。この規模は世界第3位となる可能性があり、伝統的金融機関がビットコインに本格参入する象徴的な動きとされています。
テスラ、ビットコイン保有継続を報告
2025年Q1の財務報告にて、テスラは依然として約1,550億円相当のビットコインを保有していることを明らかにしました。イーロン・マスク氏の長期的視点に基づいた保有戦略が続いており、企業による仮想通貨の会計処理にも注目が集まっています。
DeFiに戻る資金──Symbioticが2900万ドル調達
次世代の「ユニバーサル・ステーキング技術」を掲げるSymbioticが、シリーズAラウンドで2,900万ドル（約45億円）の資金を調達しました。この動きは、DeFi（分散型金融）領域に再び資金と注目が集まり始めていることを示しています。ブロックチェーンの相互運用性やスケーラビリティに焦点を当てたプロジェクトが、今後の基盤となる可能性があります。
出典：
▶ Symbiotic Raises $29M（BlockchainReporter）
気になるニュース
ここまでのセクションでは取り上げることはできなかったものの、知っておきたいニュースをまとめました。記事タイトルは日本語に意訳しています。リンク先から詳細をご確認いただけます。
- カナダ選挙で仮想通貨政策が争点に？マーク・カーニー氏に注目（CoinDesk）
- DeFi開発企業、Solanaを1,150万ドル分追加購入し保有額を3,440万ドルに（CoinPost）
- ビットコイン、GoogleとSilverを超え世界で5番目に価値のある資産に（CryptoSlate）
- Ubisoft、Immutable上で『Might and Magic』の新モバイルTCGを発表（CoinDesk）
- 米SEC、El Salvadorとの仮想通貨協議を強化へ（CoinTelegraph）
- Gigawinが「Gigaman」をローンチ、バーチャルベッティング市場に新展開（Bitcoin.com）
- Ethereumレイヤー2「Scroll」、分散化の第一段階達成を発表（The Defiant）
- PayPal、PYUSD保有に3.7%の利回りを提供へ──米国ユーザー対象（The Defiant）
- ZKSync、ハッカーから盗まれた500万ドル相当のトークンを回収（CryptoSlate）
- AIモデルが「恐怖の叫び」を再現？音声AIの驚きの実験が話題に（Decrypt）
特集記事紹介
ここまでの記事では主にタイムリーなニュースを重視して紹介してきましたが、このセクションではタイミングに関係なく、有用な視点や深い考察が得られる特集記事を紹介します。各大手仮想通貨メディアで取り上げられたインタビューや分析、検証記事などが中心です。仮想通貨の理解をさらに深めたい方におすすめです。記事タイトルは日本語に意訳しています。
- 仮想通貨とトラディショナル金融の融合：ETF時代の投資指針（The Defiant）
- “Index化”が示すヘッジファンドの新戦略とは？（CoinDesk）
- サトシ・ナカモト、最後のメールは2011年？歴史的考察記事（The Defiant）
- ETH開発陣、EVMからRISC-Vへの移行を検討中（CoinDesk）
- メープル・ファイナンスCEOが語る「DeFiと債券の架け橋」（CoinDesk）
終わりに
本日の仮想通貨市場は、「静かな強気相場」とも形容される展開となりました。
特にETFへの大規模な資金流入や国家規模での導入計画、SolanaやXRPといった主要銘柄の実用的展開が進む中、単なる価格変動以上の構造的変化が市場全体に波及しています。
当ブログでは、世界の主要仮想通貨ニュースサイトが当日に取り上げた最新かつ注目度の高い話題を日々まとめてご紹介しています。
本記事に含まれる一部データや分析結果には、AIによる情報収集・解析も用いておりますが、それらはあくまで補助的なものであり、全ての情報がAI起点であるわけではございません。実際の市況とは異なる可能性もあることをご了承ください。
また、本記事の内容は特定の投資判断を促すものではなく、仮想通貨市場を理解するための参考情報としてご利用いただければ幸いです。
価格推移や動向については、過去のデータに基づく仮説的な分析を含んでおり、筆者の主観や独自調査を反映したものではありません。
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