はじめに
2025年3月25日、仮想通貨市場は再び注目を集めています。ビットコイン(BTC)は前日比+1.6%の87,413.6ドルを記録し、安定した価格推移を維持。ドミナンスも60.7%と高水準で推移しており、市場全体の回復基調が確認されています。
今回の注目点は、5週間続いたETFからの資金流出が止まり、約6億4,000万ドルの資金が再流入したことです。これは、米国の投資家心理が再び仮想通貨市場に前向きになっていることを示す重要なサインとされています。
また、米国のFidelityやBlackRockをはじめ、世界中の金融機関がブロックチェーン技術を基盤とした「トークン化」への取り組みを加速していることも見逃せません。Chainlinkとアブダビの金融自由区の提携など、国家レベルでの連携が進行しています。
さらに、トランプ関連プロジェクトによる新たなステーブルコインの発行が実施されるなど、政治と仮想通貨の関係も再び強まる兆しを見せています。
本記事では、世界の主要仮想通貨メディアが2025年3月24日18時以降に報じた最新ニュースの中から、市場構造に影響を与えうるトピックを中心に、幅広く紹介していきます。情報は網羅的にピックアップし、各ニュースの背景や意味を多角的に追います。
主なニュース
仮想通貨ETFに6.4億ドルの資金流入、5週連続の流出に終止符
2025年3月24日に発表されたCoinSharesの最新レポートによると、仮想通貨関連の上場投資商品(ETP)市場に総額6億4,400万ドルの資金が新たに流入しました。これにより、過去5週間にわたり続いていた資金流出が終わりを迎えたことになります。
特にビットコインが大部分の流入を占めましたが、XRPも例外的に高い流入を記録しています。一方で、イーサリアムに関してはETFからの資金流出が継続し、同じ週に約4億ドルの流出が報告されています。
また、ブラックロックのIBITなど米国のスポット型ビットコインETFも注目されており、1週間で8775BTC(約744百万ドル相当)の流入が確認されています。これはETFという金融商品が、依然として仮想通貨市場に対する投資家の関心を引きつけていることを示しています。
この資金流入は、米国における金利動向や経済指標の改善に伴う「リスクオン姿勢」の表れともされ、市場全体の回復基調に拍車をかけています。
▶ 出典:
- Crypto Products Break Drought With $644,000,000 in Weekly Inflows: CoinShares
- Bitcoin, XRP drive $644 million inflow, ending 5 weeks crypto ETP outflow streak
- Bitcoin ETFs Surge With $724 Million Inflows Led by BlackRock’s IBIT
- U.S. Spot Bitcoin ETFs Absorb 8,775 BTC, See $744 Million Inflows Amid Ethereum Outflows
- ETF週間まとめ: ビットコインETFが5週間ぶりに初の週間純流入を記録
トランプ陣営の「World Liberty」プロジェクトがステーブルコイン発行を本格化
2025年3月24日、「World Liberty Financial」がEthereumおよびBNBチェーン上でステーブルコイン「USD1」を発行したことが複数のニュースサイトで報じられました。このプロジェクトはトランプ前大統領に関連しているとされており、発行されたトークンは既に試験的なトランザクションにも使用されています。
マーケットメイカーのWintermuteがテストトランスファーに参加していることからも、市場の実用性を意識した設計であることがうかがえます。今後、USD1が実際の決済や資産保全手段として広がるかは不明ですが、政治と仮想通貨の接近がさらに進む可能性が出てきました。
なお、この件に関連する報道は、ステーブルコイン市場の拡大や新たな規制環境の整備にもつながる話題として、世界中で注目されています。
▶ 出典:
- Trump Crypto Project World Liberty Launches Stablecoin on Ethereum, BNB Chain
- Trump’s World Liberty Financial Issues USD1 Stablecoin On BNB Chain
- World Liberty Financial-Labeled Tokens Spark Speculation
- Trump’s crypto project launches stablecoin on BNB Chain, Ethereum
- Trump Media looks to partner with crypto.com to launch ETFs
- Trump Media to Team Up With Crypto.com In ETF Push
Chainlinkがアブダビ金融センターと提携、兆規模のトークン化を支援
2025年3月24日、Chainlink Labsがアブダビの金融自由区域(ADGM)と連携し、リアルアセット(実世界資産)のトークン化フレームワークの構築に取り組んでいることが報じられました。これは、20兆ドル規模とされる金融資産のブロックチェーン移行を見据えた大規模プロジェクトです。
本提携では以下の要素が含まれています:
- Chainlinkのオラクル技術を用いて、法的にも準拠した形で資産のデジタル化を実現
- ADGMが規制環境の整備を支援し、UAEを中心とした中東地域におけるトークン化市場の発展を目指す
- グローバルな金融機関・機関投資家の参入を見据えた標準化の確立
この取り組みは単なる地域的施策にとどまらず、グローバルでのデジタル証券化(セキュリタイゼーション)の実現に向けた布石とされており、欧州・アジアでも同様の動きが出てくる可能性があります。
▶ 出典:
- Abu Dhabi’s ADGM and Chainlink Partner to Advance Tokenization
- Chainlink Teams Up With Abu Dhabi’s ADGM
- Abu Dhabi’s financial free zone signs MoU with Chainlink for tokenization frameworks
- Chainlink Partners with ADGM to Propel Blockchain Innovation
- Abu Dhabi’s ADGM and Chainlink Partner to Develop Compliant Tokenization Frameworks
ビットコイン及び主要なアルトコインのニュース
ビットコイン、K台で堅調推移|ETF資金流入と政治安定観測で上昇
2025年3月24日のビットコイン(BTC)は、以下の価格動向を示しました:
- 始値:$86,076.1
- 高値:$88,740.2
- 安値:$85,541.6
- 終値:$87,490.0
- ドミナンス:60.7%(investing.comより)
前日にトランプ大統領が対中関税に「柔軟な姿勢」を示したことで、市場の地政学的リスク懸念が後退。これに加えて、ビットコインETFへの安定的な資金流入が続いたこともあり、相場は堅調な推移となりました。
さらに、以下の要因もビットコインを押し上げる要因となっています:
- 米国のスポットETFで8775BTCの買い入れ(約744百万ドル)
- ブルマーケット継続への期待が強まる中、一部では長期的に$300,000への到達も視野に
ただし、RSIやモメンタム指標の一部には過熱感も見られており、短期的な調整リスクも引き続き注視される局面です。
▶ 出典:
Bitcoin Price Analysis: BTC Eyes $90K, but Momentum Shows Signs of Weakness
Bitcoin Continues Bull Market, Eyes $300K as Long-term Price Target
U.S. Spot Bitcoin ETFs Absorb 8,775 BTC, See $744 Million Inflows Amid Ethereum Outflows
Bitcoin ETFs Surge With $724 Million Inflows Led by BlackRock’s IBIT
Ethereum、資金流出傾向続くも価格は反発
2025年3月24日時点でイーサリアム(ETH)は、ETF市場において約4億ドルの流出が報告されており、これは複数週にわたる下落トレンドを反映する動きとなっています。
にもかかわらず、ETH価格は$2,086.64(investing.comより)まで回復。以下のようなポジティブ要因が支えとなりました:
- 一部クジラ(大口保有者)による買い増し
- Chainlinkとの提携に関連するトークン化インフラ構築の報道
- 中東諸国でのWeb3インフラへの期待感の高まり
ETHは「テック銘柄的性格」もあり、米国金利動向への影響も大きい資産と見なされています。今後、$4,000台への回復シナリオも市場では取り沙汰されています。
▶ 出典:
Spot Ether ETFs in the U.S. Shed $401 Million in March as Price Drop Deepened
Ethereum Price Eyes Surge To $4000 as It Exits Manipulation Phase
Ethereum Price Reversal as Whale Accumulation Fueling Bullish Breakout
Solana、ミームコイン活況と共に8%上昇
Solana(SOL)は、2025年3月24日には約8%以上の上昇を記録。価格は$140.94(investing.comより)に達し、他の主要アルトコインを上回るパフォーマンスを見せました。
上昇の主な背景は以下の通りです:
- Trump CoinやBonkといったSolana基盤のミームトークンが活況
- DEX(分散型取引所)上での取引量急増
- エアドロップ参加者やコミュニティ形成によるエコシステム活性化
SOLは2025年以降、NFT・DeFi領域に続きミーム系プロジェクトの集積地としての地位を築きつつあり、中長期的な資金流入にも期待が寄せられています。
▶ 出典:
Solana Meme Coins Soar as Trump Coin, Bonk Rise. Could Solaxy Explode Next?
Solana Jumps 8% as Markets Weigh Shift in Trump Tariffs
3 reasons why Solana (SOL) price rallied above $140
Mini-Rally in Solana (SOL) or More to Come? Here is the Latest Situation Analysis

その他のアルトコインニュース
★Dogecoin(DOGE):DOGE財団が1000万DOGEの準備金を設立し、ユースケース強化へ
Dogecoin財団は、初の「公式準備金(Official Reserve)」として1000万DOGE(約180万ドル相当)を確保したと発表しました。これは、DOGEの持続的発展とユースケース強化を目的とした取り組みの一環です。
準備金は、開発者支援やプロジェクト推進資金として管理され、今後のDOGEの信頼性向上に寄与すると期待されています。Dogecoinの資産的な信頼性確保という動きは、他のミーム系トークンとの差別化にも繋がると見られます。
▶ 出典:
Official Dogecoin Reserve Established – DOGE Foundation Announces First Purchase
ドージコイン、1000万DOGEの公式準備金設立で実用化へ一歩前進
House of Doge Launches Reserve With 10 Million Dogecoin
★Ripple(XRP):日本市場進出計画がCEOから直接発表、市場の注目を集める
Ripple社CEOのBrad Garlinghouse氏は、米国と日本市場への積極展開を視野に入れた戦略を明らかにしました。これは2025年3月24日に行われたインタビューにて語られたもので、日本市場の規制整備とユーザー基盤の大きさが、今後の重点地域であることを示唆しています。
Rippleのグローバル展開は、米SECとの訴訟が終結したことによる戦略的転換と考えられ、投資家心理にもポジティブに作用しています。
SEI:大手監査導入と7.5%上昇で注目銘柄に
SEIトークンは、大手セキュリティ監査を受けたことや市場全体の回復を背景に、7.5%の上昇を記録しました。加えて、XRPとともに流動性面での評価も高まりつつあります。
同トークンはL1ブロックチェーンでありながら、スピードと効率を両立した構造が評価されており、DeFi領域での応用も期待されています。
▶ 出典:
SEI Token Climbs 7.5% as XRP Price Gain Persists—Altcoin Fortifies with Premier Security Audits
Render Token:14%超の上昇、AI連携テーマで再評価の流れ
Render Token(RNDR)は、AIとブロックチェーンの融合テーマに沿ったプロジェクトとして再注目され、14.4%の上昇を記録しました。特に、分散型レンダリング技術の将来性が評価されており、AI業界との連携による需要拡大が価格を押し上げています。
新興AIプロジェクトとの提携報道なども、投資家からの注目を集める要因となっています。
▶ 出典:
Render Token Soars 14.4%—Can It Sustain Momentum Toward $8?
Aptos(APT):重要サポートラインで反発の兆し
Aptos(APT)は、$5.45のサポートラインをテストしながら、反発の兆しを見せています。価格は依然として低水準にあるものの、$22をターゲットにした反発が期待されており、再浮上への起点になる可能性が示唆されています。
L1ブロックチェーン競争が激化する中、独自の技術スタックを持つAptosは中長期的な注目株とされています。
▶ 出典:
Aptos (APT) Tests $5.45 Support: Can It Break Above $22 for a Major Rally?
気になるニュース
以下は、本記事内でまだ取り上げていない注目ニュースの一部です。記事タイトルはすべて日本語に意訳しています。気になるテーマがあれば、リンク先の元記事もぜひ確認してみてください。
- 「MicroStrategyがBTC50万枚を突破」
▶ Strategy’s Bitcoin Holdings Cross 500,000 After Stock Sales - 「Visaと暗号ウォレット統合交渉か」
▶ VisaとWorld Networkが統合を協議 - 「メタプラネット、150BTC追加で保有拡大」
▶ Metaplanet Adds 150 BTC, Becomes 10th Largest Holder - 「DYDXがトークン買戻し発表」
▶ dYdX Buyback Program - 「イーサリアム、中央取引所での保有量が過去最低に」
▶ Ethereum’s Central Exchange Holdings Hit Historic Low - 「米連邦規制当局がRobinhoodの予測市場に調査開始」
▶ Massachusetts Regulator Probes Robinhood Over Prediction Markets Hub - 「仮想通貨市場のETF週間資金流入が復活」
▶ ETF週間まとめ: ビットコインETFが5週間ぶりに初の週間純流入を記録 - 「AI仮想通貨関連の投資家の期待感、意外にも半数以下」
▶ Less Than Half of Investors Are Bullish on Artificial Intelligence-Based Crypto Products - 「Polymarket、予測市場精度94%と報告」
▶ Polymarket is Up to 94% Accurate In Predicting Outcomes: Analysis - 「米SECのElon Musk訴訟、反対票が過半数で棄却」
▶ SEC acting chair voted against suing Elon Musk over Twitter stock disclosure
終わりに
本日は、世界の主要仮想通貨ニュースメディアが同時に報じた「ETF資金の回復傾向」と「トークン化の進展」を中心に、広範なトピックをまとめてお届けしました。仮想通貨が金融インフラの中核へと接続されていく流れは、今後の市場構造を大きく変える可能性があり、注目が集まっています。
なお、本記事では一部の価格情報・事例・統計データについて、AIによる自動収集・要約・分析を取り入れています。情報精度には十分配慮しておりますが、リアルタイムでの価格や数値とは異なる場合もあるため、参考情報としてご理解ください。AI分析はあくまで一部に用いられており、すべてを自動生成しているわけではありません。
また、本文中の情報は信頼性の高いニュースソースをもとに再構成されたものであり、本ブログおよび筆者の個人的な見解や独自調査を含むものではありません。仮想通貨の価格推移や今後の動向について触れている箇所は、過去データに基づく仮説的な分析を提示しているものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではなく、あくまで情報提供を目的としたものです。
さらに、記事内で紹介した価格データは、元記事が執筆された時点の数値に準拠しているため、掲載メディアにより価格水準が異なる場合があります。より正確なリアルタイムの仮想通貨価格を確認するには、以下の公式情報サイトの活用を推奨します:
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