はじめに
2025年3月27日、仮想通貨市場では規制動向と特定銘柄の値動きが注目を集めています。
特に話題となっているのは、米議会でのステーブルコイン法案の改正提出と、Wyoming州による米国初の州発ステーブルコイン「WYST」の発行計画です。これらの動きは、法整備の強化だけでなく、ステーブルコインをめぐる国家・地方の取り組みの違いを浮き彫りにしています。
一方、ミームコイン市場も活発化しており、Pepe CoinやShiba Inuなどの通貨が大幅な価格上昇を記録しています。これは単なる短期的な値動きではなく、個人投資家層の市場参加意欲の回復を示す兆候としても注目されています。
また、前日3月26日に大きな話題となったGameStop社のビットコイン購入計画については、報道が引き続き多数掲載されており、本日も「続報」として動向を紹介しています。これは新たな事実や市場反応を補足する目的での取り上げであり、遅報ではありません。
主なニュース
米議会、ステーブルコイン法案を改正・再提出
2025年3月26日、米下院においてステーブルコインに関する修正版法案が再び提出されました。今回の草案では、以下の要素が新たに追加・明確化されています。
- 開発者の責任範囲と保護の明文化
- コンプライアンス遵守の枠組み整備
- パブリックブロックチェーンとプライベート型発行体への適用区分の明示
議論の中で注目されたのは、エリザベス・ウォーレン上院議員がこの法案を「トランプとイーロン・マスクによるペテン」と強く批判した点です。また、カーステン・ジリブランド上院議員は「SVBのような銀行破綻を防ぐため、厳格な規制は不可欠」と述べています。
現行案は依然として修正の余地を残しており、通過には党派を超えた合意が鍵となる見込みです。今後の法制化に向けて、ステーブルコイン市場全体への影響が注視されています。
出典:
House introduces revised stablecoin legislation with compliance measures and developer protection(CryptoSlate)
U.S. House Stablecoin Bill Goes Live in Flurry of Crypto Activity on Capitol Hill(CoinDesk)
Senator Elizabeth Warren Slams Stablecoin Bill(The Defiant)
Sen. Gillibrand Warns Against a ‘Watered-Down’ Stablecoin Bill(CoinDesk)
Wyoming州、米国初の州発ステーブルコイン「WYST」を7月発行予定
同じく3月26日、ワイオミング州知事マーク・ゴードン氏は、米国で初となる州政府発行ステーブルコイン「WYST」の計画を発表しました。発行は2025年7月を予定しており、以下の特徴を持つと説明されています。
- 米ドルと1:1で連動する設計
- 州財務局が発行主体となり、政府の信用を背景に展開
- 州内の公共サービスや納税手続きなどでの活用も視野に
この発表は「連邦主導による規制」と「地方政府の自主性」という二つの視点を浮かび上がらせ、米国内でのステーブルコイン政策の多様化を象徴する出来事となっています。
出典:
Wyoming to Launch First US State Dollar-Pegged Stablecoin(Coingape)
Wyoming unveils first state-issued stablecoin(CryptoSlate)
Wyoming State Gears Towards Launching a Stablecoin This Year(CoinDesk)
Wyoming Governor Says State’s Long-Planned Stablecoin Could Launch by July(Decrypt)
ミームコイン市場が反発、SHIBやPEPEが急騰
2025年3月26日、ミームコイン市場に大きな資金流入が観測され、特にPepe Coin(PEPE)とShiba Inu(SHIB)の価格が急騰しました。
- PEPEは24時間で14%上昇
- SHIBは数日で累計16%超の上昇を記録
- DEX(分散型取引所)での取引量が急増し、短期トレーダーの活発な動きが反映
この急騰は、先日からのGameStopのビットコイン導入報道や米国での規制緩和の議論など、個人投資家のリスクオン姿勢の回復と連動している可能性があります。
また、他のミーム系銘柄(BONKやSolaxyなど)にも買いが波及しており、一部アルト市場のセンチメント転換を示す指標と捉えられています。
出典:
Pepe Pumps 14% as Charts Hint at Price Explosion(CryptoPotato)
Shiba Inu Soars Amid Memecoin Market Rebound(The Defiant)
Top 3 Memecoins Price Prediction: Why DOGE, SHIB, and PEPE Are Outperforming BTC This Week(Coingape)
Meme Coins Return With Double-Digit Gains as Bitcoin (BTC) Taps $88K(CryptoPotato)
ビットコインおよび主要なアルトコインのニュース
ビットコインはK目前で反落、流動性への警戒感も
2025年3月26日のビットコインは、一時88,276ドルまで上昇する場面が見られましたが、終値は86,912ドルとなり反落しています。日中の推移は以下の通りです。
- 始値:$87,349.8
- 高値:$88,276.7
- 安値:$85,866.4
- 終値:$86,912.0
- ドミナンス:60.5%(参考:Investing.com)
今回の反落については、GameStopによるBTC購入計画が追い風になるとの期待があったものの、市場の短期的な流動性不安が上値を抑えたと見られています。
加えて、CoinDeskは「ポジティブな材料に対する反応の鈍さ」が中期的な過熱感を示唆している可能性にも言及しています。
出典:
Bitcoin Rally Reverses Despite Supposedly Bullish GameStop News(CoinDesk)
イーサリアム、最終テスト「Pectra」完了でアップグレード秒読み
2025年3月26日、イーサリアムの大型アップグレード「Pectra」が最終テストネット(Hoodi)でのテストを完了したと発表されました。今後、正式なメインネット実装が数週間以内に予定されていると見られています。
「Pectra」は、処理能力の向上と手数料最適化を目的とした複数のEIP(Ethereum Improvement Proposal)を含む重要アップデートであり、特にLayer2との親和性強化が注目されています。
今回のテスト成功により、開発者やノード運用者の間でアップグレードへの準備が加速する見通しです。
出典:
Ethereum’s Final Pectra Test Goes Live(CoinDesk)
GameStopのBTC購入計画、引き続き注目を集める(続報)
3月26日の報道に続き、本日も複数の大手メディアでGameStopのビットコイン購入計画が続報として取り上げられています。新たに明らかになった内容は以下の通りです。
- 13億ドルの転換社債発行を通じた調達スキーム
- 調達資金の一部を財務準備金としてビットコイン購入に充てる方針を明確化
- 発表後、GameStop株は一時12〜16%上昇
この件は昨日(3月26日)のニュースでもすでに主要トピックとして取り上げていますが、本日は“続報”として、資金の用途や市場の反応が詳細に報じられたことを理由に、再度取り上げています。
ビットコイン価格や市場センチメントに及ぼす影響は限定的だったものの、米国企業の戦略的BTC採用として象徴的な出来事となっています。
出典:
GameStop To Raise $1.3 Billion To Buy Bitcoin(Coingape)
GameStop Stock Rallies After Company Announces New Plan To Accumulate Bitcoin(DailyHodl)
GameStop Bitcoin Pivot Spurs Social Media Chatter as Stock Soars 16%(CoinDesk)

その他のアルトコインニュース
SUIが6%上昇、Grayscaleの評価で注目集まる
資産運用大手Grayscaleは、Sui(SUI)のスケーラビリティと革新的な設計を高く評価し、「Ethereumと競合しうる潜在力がある」とするリサーチを3月26日に発表しました。レポート公開後、SUIは短時間で約6%上昇。分散型アプリケーションの拡張に適した基盤として再評価が進んでいます。
🔗 Grayscale Research Highlights Sui’s Potential to Compete with Ethereum(CoinTurk)
BONK、週間で30%以上の上昇、Solana系で注目度拡大
SolanaベースのミームコインBONKが過去7日間で約30%の急騰。市場のミーム資産への関心回復とともに、Solana関連のプレセール「Solaxy」が2800万ドルの資金調達に成功したことが追い風となりました。今後、Solanaエコシステム全体の活性化が期待されます。
🔗 ミームコインBONKが週間30%急騰、ソラナ系プレセールが2800万ドル調達(ICOBench Japan)
Cardano、大型ブレイクアウト期待で投資家の関心高まる
Cardano(ADA)の価格は安定推移が続く中、テクニカル指標が50%超のブレイクアウトの可能性を示唆しています。3月26日時点の予測では、$1.12のターゲットに向けて投資家の注目が高まりつつあります。
🔗 Cardano Price Eyes 50% Surge To $1.12 After This Bullish Breakout(CoinGape)
GALA、2025年に向けた急騰予測が浮上
GALAトークンに対する市場の関心が再燃しています。CryptoNewsLandによる3月26日のレポートでは、$0.0300の重要レジスタンス突破が視野に入り、NFTおよびWeb3領域の拡大を背景に中長期的な上昇が期待されるとしています。
🔗 Here’s Why GALA Could Break Through $0.0300 Resistance in 2025(CryptoNewsLand)
Floki Inu、上昇トレンドが継続中
Floki Inu(FLOKI)は3月26日現在も堅調な値動きを維持しています。Blockchain Reporterの分析によれば、今後の提携・開発発表が続く見通しで、価格のさらなる上昇余地が示されています。
🔗 Floki Inu (FLOKI) Price Prediction for March 26(Blockchain Reporter)
その他のニュース
Fidelity、独自ステーブルコインの発行に向けテストを開始
3月26日、米大手金融機関Fidelityが、独自の米ドル連動ステーブルコインの発行に向けたテストを開始したことが報じられました。Bloombergの報道によれば、Fidelityはすでに一部のパートナー企業とともに実証実験を進めており、ステーブルコイン市場への本格参入が現実味を帯びています。
この動きは、トークン化された国債市場の拡大や、機関投資家の需要増加に対応する戦略の一環とされています。
🔗 Fidelity Testing Its Own Stablecoin(Decrypt)
CZが新プロジェクトを始動、注目のリンクを公開
Binance創業者のCZ(Changpeng Zhao)氏は、自身のX(旧Twitter)上で、謎の新プロジェクトに関するリンクをシェアし、暗号資産コミュニティの注目を集めました。
詳細は明かされていませんが、事前に「小規模で個人的なプロジェクト」として予告されていたものと一致しており、コミュニティ内ではNFT、教育系、または非中央集権型SNS関連との見方も出ています。
🔗 Binance Founder CZ’s Surprise Project(Bitcoinsistemi)
SEC、暗号資産規制に関する新たなラウンドテーブルを4件開催へ
米証券取引委員会(SEC)は、暗号資産に関連する規制議論を深めるため、2025年内に4回のラウンドテーブルイベントを開催すると発表しました(3月26日報道)。
この会合では、取引、カストディ、DeFi関連ルールの明確化に加え、市場参加者の意見を収集することが目的とされています。業界関係者からは歓迎の声とともに、「実効性ある規制を求める」声も上がっています。
🔗 SEC Announces Four More Roundtable Events(DailyHodl)
Trumpメディア、Crypto.comとETF連携を模索中
米トランプ前大統領が設立したTrump Media & Technology Groupは、暗号資産ETF分野でCrypto.comとの連携を模索していると報じられました(3月26日、DailyHodl報道)。
現時点で正式な合意はされていないものの、「保守系メディア×Web3金融」という新たな連携の兆候として注目を集めています。
🔗 Trump Media Looking To Partner With Crypto.com(DailyHodl)
HyperliquidのJELLY事件、市場操作の可能性で波紋
分散型取引所Hyperliquidが、JELLYというソラナ系ミームトークンの先物を「不正操作の疑いがある」として突然上場廃止にした件が波紋を呼んでいます。
3月26日にはCointelegraphが詳細を報じ、同トークンを巡る価格の急騰とクジラによる損失回避の動きが背景にあると見られています。今回の対応は、中央集権型と分散型の境界線があいまいになりつつあるDeFi環境の課題も浮き彫りにしました。
🔗 Hyperliquid Delists JELLY Perps(Cointelegraph)
気になるニュース
ここまでのセクションでは取り上げることはできなかったものの、知っておきたいニュースをまとめました。
記事タイトルは日本語に意訳しています。
- 「CZ、ミーム猫のNFT公開」 CZ Bought Mubarak(Bitcoinsistemi)
- 「Fidelity、Solana現物ETF申請を準備」 Fidelity Prepares Solana ETF Application(99Bitcoins)
- 「Pepe Coin、ゼロを消す急騰の可能性」 Could PEPE Erase a Zero from Its Price?(CoinGape)
- 「XRP、570%の上昇余地?RSIが上昇ブレイク」 XRP Eyes 570% Surge As Price & RSI Break To The Upside(CoinGape)
- 「Shiba Inu DEX、244%の成長で1,000万ドル超え」 Shiba Inu DEX Just Blew Up(Bitcoinist)
- 「Dogecoin、エイプリル中に$1到達なるか?」 DOGE or Solaxy Hit $1 in April?(CryptoPotato)
- 「Pi Network、供給増で73%暴落」 Pi Network Token Falls 73%(CryptoSlate)
- 「Coinbase、注目の新規上場を発表」 Coinbase Announces a Surprise New Altcoin Listing(Bitcoinsistemi)
- 「Binance、インサイダー取引疑惑で社員を一時停止」 Binance Suspends Staffer Suspected of Insider Trading(DailyHodl)
- 「Trump陣営のETF構想、Crypto.comとの提携検討」 Trump Media Looking To Partner With Crypto.com(DailyHodl)
- 「米議会、ステーブルコイン法案の推進強化へ」 Lawmakers Pushing Ahead on Stablecoin Bills(Decrypt)
- 「Bonkが37%急騰、ソラナ系銘柄に資金集中」 BONKが週間37%上昇(ICObench)
- 「XRPクジラ、プレセール中のXRPTurboに流入」 XRP Whales Flock To XRPTurbo(Bitcoinsistemi)
- 「Celo、Ethereumレイヤー2への移行完了」 Celo Becomes Ethereum L2(Cointelegraph)
- 「SolanaのDEX「PumpSwap」、Raydium超えへ」 PumpSwap Surpasses Raydium(The Defiant)
終わりに
本日は、米国における規制の再始動とも言える動きと、Wyoming州による州発ステーブルコイン「WYST」構想、そしてミーム市場の再活性化など、仮想通貨市場にとって政策・社会・投資すべての側面が交錯した1日となりました。
このブログでは、主要な仮想通貨系ニュースサイトのトップページで取り上げられた最新記事をもとに、信頼性の高いトピックを厳選してお届けしています。あくまで速報性と話題性に重点を置いた構成であり、全体像を網羅するものではありません。
なお、本文中に含まれる一部の情報や分析データは、AIによる自動収集・整理に基づいたものを含みます。可能な限り正確性に配慮して構成しておりますが、実際の値や事実と異なる場合がありますので、参考情報としてお取り扱いください。
また、本記事は投資判断を助言・推奨するものではなく、情報提供を目的としたものです。特に価格の推移や将来的な値動きに関する記述は、過去データをもとにした仮説的な分析にとどまり、筆者の主観や独自の調査結果を反映したものではありません。
記事中に記載された各銘柄の価格は、それぞれの参照元記事の執筆時点に基づいており、実際の現在価格とは異なる場合があります。正確な価格情報をご確認いただく際は、以下の公式サイトをご利用ください:
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