はじめに|市場は調整局面、揺れる規制と注目の新興トークン
2025年5月5日現在の仮想通貨市場は、全体的に調整ムードが広がる中で、ビットコインは94,000ドル前後の水準を維持しています。やや下落傾向ながらも、大きな崩れは見られていません。
規制と新興トークンが交錯
世界的に仮想通貨をめぐる規制強化の動きが広がっています。アリゾナ州では4日に、ビットコインを州の準備資産とする法案が再び拒否されました。韓国やキルギスでも政策変化が進んでおり、法的な枠組みによる市場の変化が注目を集めています。
同時に、MAGACOINやPiCoin、SUBBDなどの新興アルトコインがメディアで複数取り上げられ、価格面でも存在感を強めています。こうしたトークンは政治的・文化的背景を伴うことが多く、市場に独自の影響を与えつつあります。
資金の流れと機関の動き
BlackRockが主導するEthereum関連の投資ファンド「BUIDL」が話題を呼ぶ中、米・ブラウン大学が同ファンドのETFに出資したことも判明。大学基金など伝統的資本が暗号資産市場に関与し始めたことは、注目すべき動向です。
本記事では、こうしたグローバルで多様なトピックを横断的に紹介し、直近24時間で報じられた重要な動きを一括して確認できるよう構成しています。
主なニュース
アリゾナ州、再びビットコイン法案に拒否権を行使【続報】
2025年5月4日、アリゾナ州のケイティ・ホッブス知事は、ビットコインを州の戦略的準備資産とする法案「SB 1025」へ再び拒否権を発動しました。これは2024年から継続して議論されてきた法案であり、仮想通貨を州財政の一部として正式採用する流れに対する政治的なブレーキとなります。
知事はビットコインを「未検証かつ不安定な投資商品」として位置づけ、公共資産として採用するには時期尚早との見解を示しています。この決定は米国内の他州の動きにも影響を与える可能性があり、引き続き注視が必要です。
参照記事:
- Arizona Gov. Katie Hobbs Vetoes SB 1025, Citing Bitcoin as Untested Investment
- Arizona State Governor Vetoes Bitcoin Reserve Bill – Details
- Arizona Governor Blocks Bitcoin Investment Bill Amid Strategic Reserve Debate
- アリゾナ州知事、ビットコイン準備金法案に拒否権発動
韓国、仮想通貨の取引ルールに新たな動き
韓国政府は2025年6月を目途に、非営利団体や特定の取引所における仮想通貨の無料取引(手数料免除)を認可する方針を固めたと報じられました。対象の限定された規制緩和措置ですが、仮想通貨の公益的利用拡大や、新しい事業者支援として注目されています。
取引所が保有する資産の売却ルールにも影響が及ぶ見通しで、制度変更が市場に与える波紋が期待されています。
参照記事:
- レポート: 韓国、6月に非営利団体や取引所に対する仮想通貨の無料取引を許可予定
- Important Changes Regarding the Sale of Cryptocurrencies Held by Exchanges in South Korea
BlackRockのBUIDLファンド、Ethereumへ巨額投資
米資産運用最大手BlackRockが運用するBUIDLファンドの最新データによると、その92%がEthereumを基盤とした資産で構成されていることが判明しました。さらに、同ファンドに関連するETFに対し、名門ブラウン大学が490万ドルを出資したことが明かされ、教育機関の資金が仮想通貨市場に参入しつつある現実が浮き彫りになっています。
こうした動きは、Ethereumの資産クラスとしての存在感を一層高めるとともに、機関投資家の視点が拡大している証左とも言えるでしょう。
参照記事:
- BlackRock Buys $20 Million Ethereum, Holds 92% of $2.92 Billion BUIDL Fund Assets
- Ivy League Brown University With $7.2 Billion Endowment Discloses $4.9 Million BlackRock Bitcoin ETF Investment
- Brown University Takes a Bold Step by Adding Bitcoin ETF to Its Portfolio
ビットコイン及び主要なアルトコインのニュース
ビットコイン価格推移(2025年5月4日)
- 始値:$95,885.5
- 高値:$96,297.8
- 安値:$94,206.1
- 終値:$94,316.9
- ドミナンス:63.9%
相場は一時96,000ドル台を試したものの、終値では再び94,000ドル台へ調整。下値支持は堅く、依然として94Kラインを維持しています。価格帯としては中期的な安定水準にとどまっているものの、市場の変動要因が複雑化しており、週明け以降の推移が注目されます。
(データ出典:Investing.com – Bitcoin 過去データ)
BTCは下落も94Kを防衛、ネットワークアクティビティは活発化
ビットコインのネットワーク活動が、2024年11月以来となる6ヶ月ぶりの高水準に到達したことが報じられました。アナリティクス企業によれば、取引量やウォレットアクティビティなどのブロックチェーン上の動きは鈍化しているものの、価格は堅調に推移しています。
これは、機関投資家による保有傾向やETFによる蓄積が需給を支えているためと見られます。現物市場での供給制限や、長期保有志向のトレンドがBTC価格の防衛線として機能している点も注目されます。
参照記事:
- Bitcoin Network Activity Hits 6-Month High – Is Demand Back?
- Bitcoin Holds Above $95K Despite Weak Blockchain Activity — Analytics Firm Explains Why
イーサリアム、Vitalik氏が「シンプル化」を提案
5月4日に公開されたVitalik Buterin氏の提案は、Ethereumのプロトコル設計における複雑性に警鐘を鳴らすものでした。同氏は、現在のEthereumが高度な機能性を追求し過ぎており、それが保守性・セキュリティ・理解容易性の点で問題になり得ると指摘。
提案では、Bitcoinのような「設計のシンプルさ」に再度立ち返ることが長期的な成長には必要であるとの見解が示されました。Ethereumのガス代やL2展開の複雑化に課題を感じる声も多く、今回の議論は今後の技術的方向性に影響を与える可能性があります。
参照記事:
- Vitalik Buterin Proposes ‘Simplifying’ Ethereum Like Bitcoin — Details
- イーサリアムの反省|ブテリン氏、機能強化の代償と「シンプルさ」への回帰語る

注目のアルトコイン最新動向
★PiCoin、世界販売に向けた動きで注目
グローバル決済プラットフォームのBanxaが、仮想通貨PiCoinの国際販売に関してKYB(Know Your Business)承認を取得したと発表しました。これは同社が世界各国でPiCoinを法的に取り扱うための重要なステップであり、Pi Networkのエコシステムにとっても大きな前進です。
これにより、現在メインネットへの完全移行を控えているPiCoinが、一層の流動性を獲得し、市場参加者の関心を集める可能性が高まっています。
参照記事:
MAGACOIN、価格急上昇の連鎖が継続中
複数の市場分析記事で繰り返し取り上げられているMAGACOIN(MAGACOINFINANCE)は、XRPやSolanaなどと並び、今後の注目銘柄として急浮上しています。価格上昇の連鎖は5月に入ってからも継続しており、政治的背景を持つトークンとして独特の勢いを保っています。
特に、米国の選挙シーズンに向けた関心が再燃しており、ミームコイン市場の新たな潮流として注目されています。
参照記事:
- XRP, Bitcoin, and MAGACOINFINANCE Gain Momentum
- Can XRP, Bitcoin, Solana, and MAGACOINFINANCE Power the 2025 Altcoin Surge?
★SUBBD Token、中央アジアで急拡大
AIと政治をテーマにしたミーム型仮想通貨「SUBBD Token」が、中央アジア市場で急速に浸透しています。暗号資産の普及が進む同地域では、こうした新興プロジェクトがSNSや政治的な話題と連動する形で注目を集めています。
中央アジアにおけるクリプト市場の拡大と合わせて、地政学的・文化的背景を活かしたプロジェクトが脚光を浴びていることは、今後のトレンドとして見逃せません。
参照記事:
SHIB、TURBO、TSTなども堅調
Shiba Inu(SHIB)やTURBO、TSTといった中堅ミーム系アルトコインが、注目プロジェクトとして複数の海外メディアに取り上げられています。特にTURBOとTSTは、エコシステムやコミュニティの発展性を評価され、次なる成長銘柄候補として紹介されました。
価格変動は穏やかですが、エンゲージメントの高さや継続的な開発が評価されています。
参照記事:
ポリティカルミーム系銘柄が活況
2025年5月4日に報じられた内容によると、Elon Musk氏がX(旧Twitter)のプロフィール写真を変更したことをきっかけに、該当のミーム系コインが突如急騰するという事例が確認されました。これは市場のセンチメントが感情的な動機で動く傾向を再認識させるものであり、ポリティカル・ミームトークン市場のボラティリティの高さを象徴しています。
特定の政治家や著名人と関連付けられたコイン群は、今後も急激な値動きの引き金となる可能性があります。
参照記事:
業界全体・規制・著名人ニュース
Saylor氏、BTC購入を示唆
2025年5月4日の報道によると、MicroStrategyの共同創業者Michael Saylor氏が第1四半期の決算発表の場で、今後のビットコイン追加購入を示唆しました。Saylor氏は、2020年から同社の資産をビットコインへ集中投資する戦略を取り続けており、今回の発言もその延長線上と見られます。
市場では、Saylor氏が再び数億ドル規模の購入を行う可能性があるとの観測も強まっており、短期的な価格変動にも影響する可能性があると注目されています。
参照記事:
Binance、キルギスで教育・決済インフラ拡大
Binanceがキルギス共和国政府と提携し、同国におけるデジタル資産セクターの発展と金融リテラシーの向上に取り組むことが明らかになりました。これには、Binance Payの導入や、Binance Academyによる教育支援などが含まれています。
同時に、中央アジアにおけるデジタル決済網の拡張やブロックチェーン技術の普及を図る動きとされ、地域経済への波及効果も期待されています。報道によれば、仮想通貨決済を用いた実証運用も予定されているとのことです。
参照記事:
- Binance Taps Kyrgyzstan to Spark Digital Revolution in Central Asia
- キルギス、デジタル資産セクターの発展と金融リテラシー向上のためにBinanceと提携
ドナルド・トランプ氏、仮想通貨で資産構築中との報道
2025年5月4日に報じられた内容によると、前米大統領のドナルド・トランプ氏が複数の仮想通貨を保有しており、その資産形成において暗号資産の存在感が増していることがわかりました。報道では、同氏がNFTやミームトークンを含むポートフォリオを拡大させていることが示唆されています。
政治的な立場からも仮想通貨に対して前向きな姿勢を見せており、2024年末からの発言と合わせて、支持層へのメッセージと見る向きもあります。
参照記事:
ゲーム分野でもステーブルコインが注目
ステーブルコイン(価格が安定するよう設計された暗号資産)が、ゲーム内通貨としての活用で注目されています。M0社の共同創業者によると、ゲームインフラにおいて法定通貨に近いトークンの導入が「ようやく現実味を帯びてきた」とのことです。
これにより、国境を超えたゲームエコノミーや報酬体系の透明性が向上する可能性があり、今後の導入事例が注目されています。
参照記事:
追加トピックまとめ
以下は本日の主要カテゴリで取り上げきれなかった注目ニュースの見出しです。気になるトピックがあれば、リンクから原文をご覧ください。
- TRONのXアカウントがハッキング被害、社会工学的攻撃によるものと発表
TRON Blames Social Engineering Attack To Hacked X Account
TRONのXアカウント、Cryptoslateでもハッキング報道 - Goldman Sachs、2025年に米国債トークンの24時間取引を開始予定
Goldman Sachs to Launch 24/7 Trading for Tokenized U.S. Treasurys, Money Market Funds, and First U.S. Fund Tokenization in 2025 - El Salvador、ビットコインの国家購入を継続中(LATAM特集)
Latam Insights: ブラジルで戦略が浮上する; エルサルバドルはビットコインの購入を継続 - 暗号資産ベンチャー投資、Q1は49億ドルと回復傾向に
暗号資産ベンチャー投資、Q1は49億ドルで回復基調か|大型案件が押し上げ - Memeコイン「MOG Coin」、注目度上昇中との価格予測記事
MOG Coin Price Prediction: Is Mog Coin Gaining the Memecoin Hype? - Fedの政策決定が仮想通貨市場に影響、今週の経済イベントリスト
Watch Out: Critical FED Interest Rate Decision Week Ahead – Numerous Economic Developments and Altcoin Events – Here’s the Day-by-Day, Hour-by-Hour List - DeFiエージェントにプライベート脳が必要な理由
Why DeFi agents need a private brain - Warren Buffett、バークシャーでの新体制移行を発表
Warren Buffett Steers Berkshire Hathaway Into a New Era With Leadership Shift - ビットコインのドミナンスが高止まりする中、市場の総時価総額が3兆ドルを割る
Crypto Market Records Minor Dip as Market Capitalization Falls Below $3T Mark
特集記事紹介
本日は各メディアから、仮想通貨に関する深掘り記事やレビュー、インタビューなど、より詳細な洞察を提供する特集コンテンツが配信されています。以下に紹介する記事は、現在の市場動向や技術的背景を理解する上で有益です。
- 『10xマネーマルチプライヤー』:ウォール街を席巻する可能性のあるBTC戦略
高レバレッジ・オプション戦略として注目される「10x Money Multiplier」が、機関投資家の間で話題に。価格上昇局面での活用法が紹介されています。
Chart of the Week: ’10x Money Multiplier’ for Bitcoin Could Take Wall Street by Storm - ミームコインの進化:AIと政治が生む3つの新潮流
ミームコインが単なるジョークではなく、AI技術や政治的ムーブメントと結びついた新たなプロジェクトとして再評価されつつある現状を考察。
Meme Coins Are Evolving: 3 Projects Fueling the AI and Political Crypto Frenzy - ゲーム業界と暗号資産:Galaが『ウォーキング・デッド』を終了
Web3ゲーム業界におけるIP活用の課題と未来。Galaが人気タイトルを終了する背景を通じ、暗号資産とエンタメの交差点を読み解く。
This Week in Crypto Games: Gala Kills ‘Walking Dead’, ‘Flappy Bird’ Flaps Away From Crypto - ハードウェアウォレット「Trezor Safe 5」の詳細レビュー
セキュリティ強化とユーザー体験の向上が図られた新モデルのレビュー。触覚スクリーンや新UIなどの進化に注目。
Trezor Safe 5 Review: A Flagship Hardware Crypto Wallet With Haptic Touchscreen Smarts - ビットコインDeFiの終焉か?Cointelegraphによる検証
BTCベースのDeFiが停滞しつつあるとの懸念。プロジェクト数の減少や利用率の低迷など、実態を複数の視点から分析。
Is this the end of Bitcoin DeFi? - トークン化のブレイクスルー:「すべてが揃った」瞬間
BlackRockや多国籍銀行、Telegramによる実証事例を通じて、トークン化インフラの「臨界点」に迫る考察。
‘Everything is lining up’ — Tokenization is having its breakout moment
終わりに
本記事では、世界の主要仮想通貨ニュースサイトのトップページに掲載された最新記事から、注目すべきトピックを横断的に紹介しました。各ニュースは、信頼性の高い複数の情報源を基に構成しており、仮想通貨市場の大局的な流れを効率よく把握するための参考資料としてご活用いただけます。
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また、本記事の目的は情報の提供であり、いかなる投資判断も推奨するものではありません。記載された内容は、あくまで各信頼媒体から抽出・再構成した事実ベースの情報であり、筆者の主観的な見解や独自調査の結果を含むものではありません。
とくに、価格推移や仮想通貨の動向について言及している箇所は、過去データや報道に基づく仮説的な見方を提示したものであり、将来の成果やリターンを保証するものではありません。
なお、掲載している各記事におけるビットコインやアルトコインの価格は、それぞれの執筆時点での価格に基づいて記載されており、現在の価格とは異なる場合があります。最新価格の把握には、上記リンクをご参照ください。
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