はじめに｜仮想通貨市場に3つの追い風、BTCは97Kで安定推移
2025年5月8日の仮想通貨市場は、金融・技術・政策の3つの面から支えられ、前向きな動きが目立ちました。
まず、5月7日に発表された米連邦準備制度（FRB）の金利据え置きが、市場に一定の安定感を与えました。これにより、投資家心理はやや改善し、ビットコインは97,000ドル台を維持しています。
続いて、同日にはEthereumの大型アップグレード「Pectra」が正式に稼働。スマートアカウント対応やスケーラビリティ改善といった技術的進展が注目され、イーサリアム関連の話題が活発化しています。
さらに、米上院ではステーブルコイン規制に関する法案が合意間近と報じられ、制度整備に対する期待感が広がっています。これにより、市場全体には前向きなセンチメントが強まっています。
以上のように、複数の重要要素が同時に進展したことで、本日の市場は堅調に推移しました。
主なニュース
Ethereum、大型アップグレード「Pectra」がついに稼働
2025年5月7日、Ethereumのネットワークで待望の「Pectra」アップグレードが本格的に稼働しました。今回の実装では、スマートアカウント機能やLayer-2のデータ処理能力倍増、アカウント抽象化（※ウォレット機能の柔軟性向上）といった大幅な機能改善が含まれています。
開発者だけでなく、投資家の注目も高まっており、今後の価格反応やエコシステム全体への影響に期待が集まっています。マージ以来最大規模とされる本アップグレードは、Ethereumの中長期的な成長シナリオを裏付ける材料といえるでしょう。
参照記事：
- The Defiant：「Ethereum’s Pectra Upgrade Just Went Live — What Does It Do?」
- CoinPost：「イーサリアム、マージ以来最大のアップグレードを実装完了」
- Decrypt：「Ethereum Rolls Out Pectra, Its ‘Most Ambitious Upgrade Yet’」
- Cryptobriefing：「Ethereum completes Pectra upgrade, enabling ‘smart account’ wallet functionality and staking flexibility」
- Cointelegraph：「Ethereum Pectra upgrade adds new features — How long before ETH price reacts?」
- News.Bitcoin.com：「EthereumのPectraアップグレードが稼働開始、スケーラビリティとユーザーエクスペリエンスを目指す」
- En.Coin-Turk：「Ethereum Pectra Update Elevates Network Potential」
- Decrypt：「What Is the Pectra Upgrade? Enhancing Ethereum’s Flexibility」
FRBが金利据え置き、市場はポジティブに反応
2025年5月7日、FRB（米連邦準備制度理事会）は政策金利を据え置く決定を発表しました。市場ではこの決定により景気後退リスクが和らぐとの見方が広がり、ビットコインを含む主要仮想通貨は上昇基調を維持しています。
また、FRBの声明ではインフレと失業の両リスクが引き続き懸念されており、今後の利下げタイミングが引き続き注目されています。短期的には安堵感が広がる中で、投資家は今後のマクロ指標に視線を移しています。
参照記事：
- Coindesk：「Fed Holds Rates Steady, Says Risks of Higher Unemployment, Higher Inflation Have Risen」
- Decrypt：「Bitcoin Rises as Fed Holds Rates Steady」
- En.Coin-Turk：「The Fed Stabilizes Interest Rates While Bitcoin Sways」
- Cryptobriefing：「Fed keeps rates steady as policymakers weigh inflation risks from Trump tariffs」
- The Defiant：「Crypto Market Holds Steady as Fed Keeps Rates Unchanged」
米上院、ステーブルコイン法案で合意間近との報道
米国時間2025年5月7日、米上院では「GENIUS法案」を含むステーブルコイン規制法案の協議が最終段階に入り、複数の主要メディアが「合意が近い」と報じました。
この法案は、発行体に対して準備金の保有義務を課し、消費者保護や透明性の向上を目的としたものです。StripeやVisaといった企業のステーブルコイン事業進出が続く中で、明確な規制が整えば、さらなる商用化や金融包摂が進む可能性があります。
参照記事：
- Decrypt：「Senate Nears Deal on Stablecoin Bill as Lawmakers Race Against the Clock」
- Cointelegraph：「Stripe announces stablecoin financial accounts」
- The Defiant：「Trillion-Dollar Fintech Giant Stripe Steps Into Stablecoins」
- Cointelegraph：「Visa invests in stablecoin payment platform BVNK」
- Decrypt：「Visa Bets on Stablecoin Demand With Investment in BVNK」
ビットコイン及び主要なアルトコインのニュース
ビットコイン価格推移（2025年5月7日）
ビットコインは、FRBの政策金利据え置き発表を受け、97,000ドル台を維持する安定した推移を示しました。特に短期保有者の平均取得価格を上回る水準にあり、売り圧力が後退しているとの見方もあります。
- 始値：96,817.9ドル
- 終値：97,060.9ドル
- 高値：97,647.5ドル
- 安値：95,798.4ドル
- ドミナンス：64.3%
なお、Cointelegraphでは「1日あたり10億ドルの実現利益」という記録的な収益に注目が集まっており、市場が「強気局面後期」にある可能性が指摘されています。
参照記事：
- Investing.com｜ビットコイン 過去データ
- Cointelegraph：「Bitcoin $1B daily realized profits signal ‘late-stage bull market’」
モルガン・スタンレーが「準備通貨」に言及、BTC評価が再燃
2025年5月7日、大手金融機関モルガン・スタンレーが発表したリサーチにより、ビットコインが「準備通貨（Reserve Grade）」に相当すると評価されたことが明らかになりました。
これは従来のリスク資産や代替資産としての立場から一歩進んだ評価であり、長期的な金融戦略への組み込みや中央銀行による保有の可能性にも言及されています。
参照記事：
メタプラネット、BTC保有量を5,555BTCに拡大
日本企業メタプラネットは、555BTC（約5,340万ドル相当）を追加購入し、総保有量が5,555BTCに達したと発表しました。資金調達は0%利回りの社債発行によるもので、同社の積極的なビットコイン戦略が際立っています。
本件については複数のメディアが報道しており、日本市場からのビットコイン需要の存在感が国際的にも注目されています。
参照記事：
- News.Bitcoin.com：「メタプラネットが555 BTCをその資産に追加」
- The Defiant：「Japanese Metaplanet Buys 555 BTC for $53.4M Using $25M 0% Bonds」
- NewEconomy.jp（音声ニュース）：「USDTがKaia上で発行開始、メタプラネットのビットコイン総保有数5,555BTCに」
注目のアルトコイン最新動向
★Solana、SNSトークンをローンチし40%をエアドロップへ
Solana Name Service（SNS）は、独自トークン「SNS」を発行し、その40%をエアドロップとしてコミュニティへ配布する計画を明らかにしました。目的は分散型ガバナンスの促進で、Solanaエコシステム内の自律性を高める戦略とされています。
参照記事：
- News.Bitcoin.com：「SolanaネームサービスがSNSトークンをローンチ」
- The Defiant：「Solana Name Service to Airdrop 40% of Token Supply」
Avalancheが価格回復、DeFi導入が背景
Avalanche（AVAX）は、機関投資家の関心増加やDeFiでの採用が進む中、下落トレンドから反発しつつあります。特にOMプロジェクトによる1.5億トークンのバーンが市場の供給圧力を和らげたと見られています。
参照記事：
★XRP、25%下落も反発の兆しと中長期の強気予測
XRPは25%超の急落を記録しましたが、短期的なテクニカル反発を見込む声もあり、注目が集まっています。さらに、複数のレポートで中長期の価格上昇余地が議論されています。
- Bitwiseは「最良シナリオで2030年までに29.32ドル到達の可能性」
- Glassnodeは「XRPが中期的に黒字を維持している唯一の主要通貨」と指摘
- Cointelegraphでは「5月中に4ドルに達するかが焦点」と報道
参照記事：
- BlockchainReporter：「XRP Drops 25%, Pi Coin’s Future Questioned…」
- Cointelegraph：「Can XRP price reach $4 in May? Analysts are watching these key levels」
- Bitcoinist：「Bitwise Forecasts XRP To Hit $29.32 By 2030 In ‘Max Case’ Scenario」
- The Defiant：「XRP Is the Only Top Crypto in Profit Mid-Term: Glassnode」
★Web3Bayのプリセールが話題、最大ROI6,000%超との声も
Web3Bayのプリセールが好調で、0.00524ドルという低価格設定ながら、ArbitrumやStacksと並んで今後の急騰候補として注目を集めています。一部では6,000%超のROI（投資収益率）予測も。
参照記事：
TON・Stellar・SUI、価格下落が続く
以下の主要アルトコインが軟調な推移を続けています。大きなネガティブ要因の明示はないものの、市場全体の調整局面や材料不足が影響していると考えられます。
- TON（Toncoin）：前週比 -4.62%
- Stellar（XLM）：前週比 -3.88%
- SUI：前週比 -4.02%
価格データは2025年5月8日時点。
出典：
業界全体・規制・著名人ニュース
トーレス下院議員、連邦職員の仮想通貨保有禁止法案を提出
米国の下院議員リッチー・トーレス氏が、連邦職員による仮想通貨の保有や取引を禁じる法案を提出しました。政府内での利害衝突のリスクに対処する目的とされており、政策倫理の強化が背景にあります。
あわせて、OCC（米通貨監督庁）は、銀行がカストディ資産として保有する仮想通貨を売買する権限を再確認し、規制の柔軟化が進行していることを示しました。
参照：
- Cryptoslate：「Congressman Torres proposes bill to ban federal officials from trading or owning crypto」
- Coindesk：「OCC: Banks Can Buy and Sell Their Customers’ Crypto Assets Held in Custody」
- Cryptoslate：「OCC reaffirms banks’ authority to offer crypto services without prior approval」
Crypto.comがワシントンD.C.に新オフィスを設立
仮想通貨取引所Crypto.comは、米国での事業拡大を視野に入れ、ワシントンD.C.に新拠点を開設しました。これは規制動向への迅速な対応を図るための戦略的な一手とみられており、特にトランプ政権下での政策変化を見据えた動きと分析されています。
参照：
ニューハンプシャー州、ビットコイン準備資産法を可決
米国ニューハンプシャー州が、「ビットコイン準備資産法案」を可決しました。同法は、同州の公共準備資産の一部をビットコインで保有可能にするもので、地方自治体レベルでの制度化の先例となります。他州が同様の法案を否決するなか、注目の動きです。
参照：
- The Defiant：「New Hampshire Breaks Ground with Crypto Reserve Law After Other States Reject Similar Proposals」
- Icobench：「ニューハンプシャー州、ビットコイン準備資産の設立法案を可決」
Gemini、機関投資向け部門を強化
仮想通貨取引所Geminiは、機関投資家向け事業の強化に向け、元BlackRock幹部であるBrad Vopni氏をInstitutional部門のリーダーとして迎え入れました。機関顧客の資金流入に対応する体制の強化が進められています。
参照：
CFTC、トークン化証券の実証試験に着手
米商品先物取引委員会（CFTC）は、トークン化された証券の導入に向けた実証実験を開始すると発表しました。これにより、トークン化資産と伝統的証券市場の融合が加速する可能性があります。
参照：
追加トピックまとめ
ここまでのセクションでは取り上げることはできなかったものの、知っておきたいニュースをまとめました。記事タイトルは日本語に意訳しています。興味のある方は元記事をご確認ください。
- Trump関連ミームコインのパーティー、参加者に外国人が含まれていた可能性
- RevolutがLightsparkと提携、Bitcoinライトニングネットワーク対応へ
- 香港Futu証券、ビットコイン入金者に報酬付与開始
- Band ProtocolがCosmosやAxelarとの統合でOracle機能を拡張
- Cold Wallet、プライバシー特化型の新プロジェクトとして注目
- SFT ProtocolとSelf Chainが提携、Web3インタラクションの革新目指す
- MoonPayがTRONと戦略提携を開始
- Trump氏関連のミームコイン、76万人以上が損失を被ったと報告
- BitVM2ホワイトペーパー公開、チャレンジ期間を1日に短縮
- Zoomexが5月限定の新キャンペーンを開始
特集記事紹介
ここまでの記事では、速報性や市場のタイムリーな動きを中心に取り上げてきましたが、本セクションでは、主要メディアが特集として掲載した考察記事やインタビュー、分析レポートなどを紹介します。話題の時期に左右されず、仮想通貨の本質や将来性を掘り下げた内容です。記事タイトルは日本語に意訳しています。
- Ethereumのレイヤー2ソリューション、今なぜ重要か？
- CoinbaseがSECとのやり取り文書を公開、その中身とは
- BlockFills CEOが語る、機関投資家と仮想通貨市場の現実
- マイケル・セイラー氏、AIとビットコイン戦略の未来像を語る
- トランプ政策が仮想通貨市場に与える影響を徹底検証
終わりに
本記事では、主要な仮想通貨系ニュースメディアで報じられた最新トピックや注目動向を幅広く取り上げ、相場や規制、プロジェクトの動向などを多角的にまとめました。
記事内では一部、AIによって収集・分析されたデータを参考として掲載していますが、それらは情報補完を目的としたものであり、全ての内容がAI起点というわけではありません。実際の価格や市場状況と異なる可能性もあるため、正確な情報については下記の公式サイト等をご確認ください。
なお、本記事は仮想通貨に関する一般的な情報を提供するものであり、いかなる投資判断や売買を助言・推奨する意図はありません。特に価格推移や今後の見通しに関しては、各メディアが過去のデータに基づいて仮説的に分析した内容であり、筆者の個人的な見解や独自の調査によるものではありません。
また、本ブログに掲載された事例・数値・コメントなどは、すべて公表されている信頼性の高いニュースメディアからの情報をもとに編集しており、特定の銘柄や取引を推奨する意図はありません。仮想通貨の価格は日々変動しており、各記事で紹介された価格が異なる場合は、それぞれの記事が執筆された時点のものであることが主な理由です。最新価格を知る際には、上記の公式データサイトをご参照ください。
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