はじめに|Coinbaseの快挙と米中協議の進展が市場を動かす鍵に
2025年5月13日の仮想通貨市場は、米Coinbase社がS&P500指数への正式組み入れを発表したことで、大きな注目を集めました。
また、米中関係の貿易協議が前向きに進展したとの報道も加わり、市場全体のセンチメントは明るさを見せています。
一方で、ビットコインは依然として10万ドル付近での攻防が続き、方向感に欠ける展開となっています。
市場では短期的な利確や指標発表を前にした慎重な動きも見られ、安定とは言い切れない相場状況です。
アルトコインの一部では資金の流入が続き、XRPやPi Networkなどで急騰の動きも見られました。
主要トピックが複数同時に進行しており、仮想通貨市場全体に変動の兆しが広がっています。
ビットコイン価格の見通し:本日の予測傾向
上昇を予測する見解
Bitfinexのマーケットアナリストは、米中関係の改善やETFを通じた機関投資家の資金流入が続いており、ビットコインは依然として強気相場の中にあると指摘。現在の上昇は短期的な材料ではなく、長期的トレンドの継続とみられています
➡️ Bitcoin’s rise above $100K buoyed by institutional inflows and macro tailwinds – Bitfinex
Bitcoinistでは、過去の成長率サイクルと比較したテクニカル分析をもとに、現在の相場が放物線的上昇(パラボリック)に向かう準備段階にあると見解を示しています。
➡️ Bitcoin Eyeing New All-Time High? Growth Rate Difference Sparks Hopes Of Parabolic Surge
Cointelegraphは、米中貿易協議の進展によりドル指数(DXY)が1か月ぶりの高値を付けたことが、逆にビットコインへの資金流入を促す要因になっていると解説。全体的にリスクオンの流れが継続しているとしています。
➡️ Bitcoin all-time high cues come as US-China deal sends DXY to 1-month high
CoinTurkによれば、仮想通貨市場全体の上昇においてビットコインが牽引役を担っており、特にETF関連の継続的な流入がさらなる価格上昇を支えるだろうとしています。
➡️ Crypto Market Soars: Ethereum and Bitcoin Lead the Way
慎重・下落を示唆する見解
Cointelegraphは、米国時間5月13日発表予定のCPI(消費者物価指数)を控え、市場が不安定化しやすい局面にあると分析。テクニカル的には10万ドルを一時的に割り込む可能性があると指摘しています。
➡️ Bitcoin short-term ‘technical sell-off’ under $100K possible ahead of May 13 CPI print
Coindeskは、米中貿易交渉の緩和ムードによる株式市場への資金移動が、ビットコインには逆風となりうると報道。仮想通貨からの一時的な資金流出に注意が必要としています。
➡️ Bitcoin Falls Below $102K; Easing of Tariff Risk Could See More Underperformance
また、Cointelegraphの別報道では、トランプ大統領による対中関税政策の一部緩和発言がビットコインの短期売りに拍車をかけたとされ、政策発言が相場を大きく動かすリスクを再認識させる結果となりました。
➡️ Bitcoin price sells off after Trump’s US-China tariff deal — Here is why
本日の市場センチメント
CoinbaseのS&P500組み入れ決定と米中協議進展により、市場は全体的に好材料を歓迎しています。
とはいえ、5月13日のCPI発表を控えた慎重な空気も根強く、センチメントとしては「強気だが様子見」が支配的。特に機関投資家の動向とETFへの資金流入が、今後の方向性を左右する鍵となりそうです。
主なニュース
Coinbase、S&P500正式組み入れが決定──株価は急伸、業界の象徴的出来事に
2025年5月13日、Coinbaseが米国の主要株価指数S&P500に正式に採用されることが発表されました。5月19日から組み入れが実施される予定であり、仮想通貨業界にとっても大きな節目となります。
この発表を受け、Coinbaseの株価は発表直後から急伸。業界メディアでは「暗号資産の主流化を象徴する出来事」と位置づけられており、機関投資家の仮想通貨業界への信頼強化を示す材料として注目されています。
- Coinbase stock surges on being added to S&P 500 on May 19
- BREAKING: Major Positive Development for Coinbase!
- CoinbaseがS&P 500に参加
米中関係が改善へ──仮想通貨市場は安堵、BTCは一時105K超え
トランプ大統領が2025年5月12日に発表した対中関税の段階的撤廃方針を受け、米中関係の緊張緩和が進展。これによりリスク資産市場は好感反応を示し、ビットコインは同日中に一時105,000ドルを超える上昇を記録しました。
ドル指数(DXY)は1ヶ月ぶりの高値を付ける中での動きとなり、為替との連動性も強まっています。
- Bitcoin all-time high cues come as US-China deal sends DXY to 1-month high
- Trump Shakes Global Markets With Surprising Moves
- ビットコインは、中国と米国の貿易協定により市場が上昇し、一時的に105Kドルを突破
SEC議長が新たな規制方針──“規制による締め付け”からの転換を表明
米証券取引委員会(SEC)の新議長であるアトキンス氏は、2025年5月12日の講演で「規制による取締り(enforcement-first approach)」から脱却し、「合理的かつ明確な枠組みの整備」に重きを置くと明言しました。
この発言は仮想通貨業界から歓迎されており、不確実性の高かった米国の規制環境に対し、転換点となる可能性があると評価されています。
- SEC Chair Atkins reiterates need to overhaul crypto rules, pledges to end ‘regulation by enforcement’
- SEC Chair Atkins Vows Rational Crypto Framework
ビットコイン及び主要なアルトコインのニュース
ビットコイン価格推移(2025年5月12日)
2025年5月12日のビットコイン(BTC)は、前日からの上昇基調を維持しながらも、米中協議進展やCPI発表を控えた慎重な市場心理の影響を受け、日中はボラティリティの高い展開となりました。
この日の価格レンジは以下の通りです:
- 始値:$104,119.2
- 高値:$105,765.2
- 安値:$100,766.8
- 終値:$102,795.0
- ドミナンス:61.8%(出典:Investing.com)
大台の10万ドルを維持しながらも、短期的な調整売りが上値を抑える展開となり、市場は翌13日の米CPI発表に注目が集まっています。
XRP、24時間で+4.53%上昇──3位のUSDTを抜いて時価総額で3位に浮上
XRPは前日比+4.53%の急騰を見せ、ステーブルコインUSDTを抜いて時価総額で仮想通貨市場第3位に浮上しました。
特に注目されたのは、24時間の取引高が急増し、オープンインタレスト(建玉)も50億ドルを超える水準に達した点です。
複数の分析記事がXRPの上昇要因として、大口取引の活発化や将来的なIPO関連の思惑を挙げており、短期的なトレンド転換の兆しとの見方も強まっています。
Ethereum、TVL上昇とガス代低下で,600を回復
イーサリアム(ETH)は、2025年5月12日時点で$2,600台を回復。前日比で+10%の上昇となりました。
この背景には、Pectraアップグレードによるガス代(取引手数料)の低下と、TVL(Total Value Locked=総預かり資産)の急増が挙げられます。TVLは現在630億ドルに達しており、ネットワークの堅調な利用状況が価格上昇を支えた格好です。

注目のアルトコイン最新動向
★ Pi Network、今週だけで+110%急騰──時価総額70億ドルに達する
話題のPi Networkが一週間で110%超の上昇を記録し、時価総額は70億ドルを突破しました。
この急騰は、プロジェクトに対する市場の期待感が再燃していることを示しており、プレローンチ段階での評価としては異例の伸びといえます。
注目点は、依然として流動性が限られているにも関わらず、このような強い上昇が確認された点です。
★ Pepe、73%急騰──AIトークン$MINDが次なる注目銘柄か
ミームコインのPepeが、24時間で73%の急騰を見せました。
同時に、次なる急騰候補としてAI関連トークン「$MIND」が注目を集めており、既に900万ドルの資金調達を完了したと報じられています。
市場では、ミームコインからユーティリティ系AIトークンへの資金回帰の兆しが見られます。
SolanaのDEX出来高が過去最高、TVLも大幅上昇中
Solanaネットワーク上の分散型取引所(DEX)の取引高が過去最高を記録し、週次で356億ドルに到達しました。
また、Total Value Locked(TVL)も52%増加しており、ネットワークの再評価が進んでいます。
この動きは、イーサリアムと比較した際の手数料の安さや高速性への評価とされています。
Chainlink、強気リバーサルと大量購入で注目上昇
Chainlink(LINK)は、大規模購入とテクニカルチャート上での強気リバーサルパターン出現により、価格上昇が注目されています。
また、関連ニュースではQubeticsが5億トークンを販売完了し、マーケットの資金集中が示唆されています。
Zcash、重要なレジスタンス突破で市場関心高まる
Zcash(ZEC)は、これまで強力な上値抵抗線とされていた水準を明確に突破し、短期的な買い意欲が高まっています。
匿名性を重視した設計を持つZcashに対しては、今後の規制動向との兼ね合いが懸念されていたものの、今回の動きにより再評価の動きが進行中です。
業界全体・規制・著名人ニュース
SEC議長、暗号資産規制に関する方針を改め「規制による締め付け」からの脱却を表明
米証券取引委員会(SEC)のアトキンス議長は、2025年5月12日に開催された暗号資産関連の会合において、これまで批判の多かった「規制による執行(regulation by enforcement)」方針からの転換を明確に表明しました。今後は、取引、保管、発行の各段階において明確で予見可能なルール作りを進めるとしています。市場からは歓迎の声が多く聞かれており、法制度整備に向けた重要な一歩と見られています。
- SEC議長、取引、保管、および発行に関する明確な暗号規制を推進
- SEC Chair Atkins Vows Rational Crypto Framework, Abandons Enforcement-First Approach
- SEC Chair Atkins reiterates need to overhaul crypto rules, pledges to end ‘regulation by enforcement’
ドバイ政府、暗号資産による決済を本格導入へ
ドバイ政府はCrypto.comと提携し、公的機関の手続きにおいて仮想通貨での支払いを受け付ける新制度を開始しました。行政関連の手数料やサービス利用料の支払いに、USDCなどのステーブルコインを含む暗号資産が利用可能となります。中東におけるWeb3インフラの前進として注目を集めています。
トランプ大統領、仮想通貨への支持を再表明──暗号資産が米経済の将来を担うと強調
2025年5月12日、トランプ大統領は演説の中で「仮想通貨は既存市場よりも強固な構造を持ち、米国が主導しなければ中国がリードすることになる」と発言。さらに、自身の支持基盤向けSNS「Truth Social」上でも暗号資産を推進する姿勢を明確にし、大統領選再選後の政策の一環として位置付けられています。
- President Trump Highlights Bitcoin, Calls Crypto Stronger Than Markets, Says Millions Want It, Warns China Will Lead If U.S. Does Not
- トランプ系SNS「Truth Social」、ミームコインを72時間以内にローンチか
- Trump-linked Bitcoin miner American BTC to go public via Gryphon merger
Strategy社とMetaplanet、15,000BTCを追加取得──法人による大型保有が加速
米国のStrategy社および日本のMetaplanet社は、それぞれ大規模なBTC取得を発表しました。合計で約15,000BTC(約1.5Bドル相当)を買い増し、法人による保有量拡大の流れが再び強まっています。特にMetaplanetは、日本企業として国家級の保有規模に達したことで国際的な注目を集めています。
- Strategy and Metaplanet purchase combined 15,000 BTC for nearly $1.5 billion as Bitcoin rallies
- From Tokyo With Bitcoin: Metaplanet Tops El Salvador In Crypto Holdings
追加トピックまとめ
ここまでのセクションでは取り上げることはできなかったものの、知っておきたい仮想通貨関連の注目ニュースを以下にまとめました。記事タイトルは日本語に意訳しています。気になるトピックがあれば、リンク先で詳細をご確認ください。
- ナスダック上場企業、ビットコインなど保有の1億ドル規模準備金創設へ
- TRUMPコイン上位220名、トランプ大統領との晩餐会に招待へ
- CryptoquantのCEO、“ダークステーブルコイン”の台頭を警告
- ドバイ政府、初の仮想通貨支払いチャンネルをCrypto.comと提携
- TRUMP系SNS「Truth Social」、ミームコインを72時間以内に発行か
- XRPアナリスト、ターゲット価格と売却戦略を公開
- Dogecoinクジラが807M DOGEを移動──12%上昇後の売り圧力か
- ソラナ高騰でSolaxyに注目集まる──レイヤー2の将来性が期待
- Lido DAO、オラクルノードの不正により緊急投票を実施
- フランス上場企業、ビットコイン戦略強化のため20億円調達
- マレーシア、違法マイニングによる電力盗難が5年で300%増加
- BlackRock、量子コンピュータをビットコインETFのリスクとして警戒
- トランプ氏支援のAmerican Bitcoin、Nasdaq上場へ
特集記事紹介
ここまでの記事では速報性を重視したトピックを中心にお届けしてきましたが、このセクションでは、タイムリーな話題に限らず、各メディアが特集した「深掘り型」のインタビュー記事や分析記事、考察記事を紹介します。市場の背景をより深く理解する上で有益な内容が揃っています。記事タイトルは日本語に意訳しています。
- アンソニー・スカラムッチ氏:「ビットコインは10億ユーザーと23兆ドル市場へ」
- SEC新議長アトキンス氏が語る:仮想通貨規制の未来と再構築の必要性
- Ethereumは最終上昇段階に入ったのか?インパルス的フェーズを検証
- 仮想通貨と量子コンピュータ:BlackRockが警鐘を鳴らす理由とは
- Leemon Bairdが語る、Hederaの技術戦略とAIとの未来
- “Quiet Rise”──ウォール街の重鎮が語るビットコインの本当の転換点
- Web3とAI融合型通貨「Web3.ai」は次のPEPEか?
- Pi Networkライバル4銘柄の徹底比較:Solaxyなど注目通貨を紹介
- David BaileyのNakamoto Holdings、KindlyMDと合併で上場へ──株価650%急騰
- AB DAOとAB Charity Foundation、グローバルなブロックチェーンインフラを構築へ
終わりに
本記事では、主要な仮想通貨ニュースメディアがトップページで扱った重要トピックを中心に、現在の市場動向を幅広く紹介しました。CoinbaseのS&P500正式組み入れ、米中通商協議の進展、Pi NetworkやXRPの急騰、SECの規制方針転換など、複数の主要テーマが同時多発的に展開され、市場の注目度はますます高まっています。
なお、本文中で取り上げたデータや事例の一部には、AIが収集・整理した情報が含まれております。十分な精査を行っておりますが、実際の状況と若干異なる場合もありますので、あくまで情報提供の一環としてご参照ください。
また、本文で紹介した内容は、各種信頼性の高いニュースメディアの報道をもとに構成されており、筆者個人の意見、評価、または独自の調査結果を示したものではありません。特に「価格推移の予測」に関する記述については、各報道機関が過去データや市場動向に基づく仮説的分析を提示したものであり、特定の投資判断を促すものではないことをご理解ください。
さらに、本記事内で示された仮想通貨の価格については、それぞれの元記事が執筆された時点での相場を反映したものであり、時間の経過により変動している可能性があります。正確な価格情報を知りたい場合は、以下の公式情報サイトでの確認をお勧めします:
最後に、この記事はあくまで情報提供を目的としており、いかなる投資判断を推奨するものではありません。ご自身の判断と責任においてご利用くださいますようお願い申し上げます。
コメント